女子美洋画の卒業生でもある福士朋子先生の作品が成田空港ターミナルの壁面を飾りました。
その福士先生にお話を伺いました。
1, 成田空港オアシスプロジェクトでの作品について教えてください。
「楽しい成田空港をつくろう！」というテーマのもとに、成田空港で働く様々な企業の若手社員が中心となって企画を行っている「成田空港オアシスプロジェクト」。そのプロジェクトのひとつとして、第1ターミナル北ウィングの通路の壁面アートワークの依頼をいただきました。滑走路のことを英語で「Runway」と言いますが、ファッションショーでモデルたちが歩く通路も「Runway」と呼ばれていることに気づき、二つのイメージを重ね合わせてみました。誰もが成田空港からフラッシュライトを浴びて飛び立つような気分になればと思いました。
２，最近はパブリックアートの仕事は増えていますか？
最近の日本の公共施設や企業は、作品を購入、所蔵するよりも、若手アーティストに発表の場を与えて支援する方向に少しずつですが変わってきています。企業も現代美術作品をオフィスに展示することに興味を持ち始めています。
私は大学時代は油絵を専門に学びましたが、卒業後は素材にこだわらず、表現したいテーマや発表の場に合わせてメディアもそのつど選んできました。社会の中で人と人とをつないだり、旧来のシステムや流れを変えるためにアートの力が必要とされる場面が増えてきたと思います。学生と社会とをつなぐためにも積極的にそのような場を見つけていけたらと思っています。