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1月11日水曜日、岩手県立美術館学芸員、大野正勝氏による特別講義が行われました。

タイトル:
『3.11以降—美術館の役割と美術の力』
岩手県立美術館 大野正勝 学芸員
開催日:2012年1月11日(水)

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岩手県立美術館は、東日本大震災によって建物などには直接的な被害こそありませんでしたが、23年度の予算がすべて削られ、予定されていた展覧会は全て中止となりました。大野学芸員が震災後の被害の調査に訪れた陸前高田の博物館では、カビだらけになった書の作品や、津波で引きちぎられた彫刻作品など、壊滅的な被害があり、全国の美術館等から修復経験のある学芸員がボランティアで集まって、それらの作品の修復、保管作業を行ったということです。幸いワークショップの予算だけは削減されず、大野学芸員は、これまでは美術館で行ってきたワークショップ「ユメノマチができるまで」を三陸沿岸の11市町村で行い、手作りの色の積み木で「夢の街」を作り、最後は美術館で展示して、エントランス・ホールにカラフルで長大な街が出現するまでをレポートしていただきました。
震災後、大野学芸員は「美術の力」について考える機会が増えたと言われます。美術館での「大震災を前にして美術に何ができるか」と題した鼎談をはじめ、震災と美術についてお話しをされる機会が増え、震災以降の被災者が美術を求める気持ちを聞くうちに、人の、つながっていたいという欲求を満たす役割が美術にあるのではと考えらました。特に、女性作家の作品に共通して表現されている「共感」という感覚に注目して、人間の、「命とつながっていたい」、「命と共有したい」という欲求が、今美術作品を通して強く求められているのではないかと、学生たちに問いかけられました。
遠いところ、またお忙しい中、貴重なご報告とお話をありがとうございました。



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